コトノハ|編集と出版

コトノハメディア135 コトノハがわかる

【五反田コワーキング事情・前編】五反田でコワーキングスペースを活用するなら

今、五反田のコワーキングスペースがとにかく熱い! 五反田にあるコワーキングスペースをざっと調べてみると、狭い地域になんと8店! ちょっと多くないですか? 驚きです。

ということで五反田のコワーキングスペース誕生ストーリーとコワーキングスペースの活用方法、今後のコワーキングスペースについて考えてみました。

五反田のコワーキングスペースはこれからも増えていくものと予想。また、複合施設的なコワーキングスペースも生まれてくるみたい。コワーキングスペースに注目ですね。

カフェとは違って仕事するにはコワーキングスペースはとても便利なのだ。

コワーキングスペースで仕事するのはおすすめだ

2017年、僕はフリーのインタビューライターとして独立しました。
独立したのはよいものの、真っ先に困ったのが「働く場所」です。

自室には机もパソコンもあって働く場所はあります。でも僕は自宅で仕事はしたくない派。ONとOFFは切り替えたくて、家ではなるべく仕事のことは考えたくないのです。

とすると、当然、働く場所は外に求めることになります。けれどオフィスを借りるのは、独立したてのフリーランスとしては家賃がかなりつらい。

ならばカフェか? 確かに、レミィ五反田にあるスターバックスカフェや、駅そばのケンタッキーフライドチキンなどではノートパソコンに向かって忙しそうにしている人は少なくありません。
フリーランスの間では場所を固定しないで好きなところで働く「ノマド」が流行りです。

でも、電源やWi-Fiが使えるカフェはかなり限定されるし、僕はカフェでは集中できないタイプなので、このプランも却下。
そこで浮上してきたのが「コワーキングスペース」です。

コワーキングスペースとは、「スペースなどを共有しながら独立した仕事を行うワークスタイル」のこと。

オフィスのような決められた場所はないけれど、スペースの一角を独占できるのが特徴。カフェと違うのは電源やWi-Fiが完備されていることと基本的に静かで集中できることにあります。

しかも荷物を置きっぱなしで出入りできるし、コインロッカーがあって持ち歩きたくないものはしまうことができる施設もあります。
なによりオフィスよりコストは断然安い! 仕事だけでなく、勉強とか、たまったパソコン作業をするのにコワーキングスペースはおススメです。

五反田のコワーキングスペースは2013年からスタートした

Wikipediaによると、コワーキングスペースは2005年8月にアメリカのサンフランシスコにできたのが最初みたいです。
そして、はじめて日本で誕生したのは諸説あるものの2010年5月に神戸にできたフリーランスおよび小規模事業者のためのワーキンス・コミュニティ=「カフーツ」らしい。

では、五反田にはどのようなコワーキングスペースがあるのか? ざっくり調べてみました。

●VACANCY OFFICE GOTANDA

五反田で最初にできたコワーキングは、2013年1月にオープンした「VACANCY OFFICE GOTANDA」です。
代表の小山拓さんは「いずれコワーキングはくる、と思っていたんです。たまたま仕事先のテナントがずっと空室だったので、次のテナントが決まるまでの間、コワーキングスペースにしようと不動産屋に提案して始めたのが最初でした。

その頃、渋谷などにはコワーキングスペースはたくさんありましたが、どこも若い人ばかりで僕のようなオヤジには入りづらかった。それでオヤジでも気軽に利用できる場所を作りたかったんです」と語ります。

最初は五反田駅の近くにありましたが、2014年9月に現在の大崎広小路駅の近くに移転しました。ここの特徴は? と聞くと「普通のコワーキングスペースと違って集中できないこと」と笑います。

誰とでも気軽にコミュニケーションが取れることに重点を置いていて、フレンドリーな雰囲気があります。
でも、静かに集中したいという人のため、ちゃんと2階に比較的集中できるスペースも完備している気の遣いようです。
フリーランスやエンジニア、スタートアップ企業などが利用しているとのことです。

また、あまり知られていないようですが、多くのベンチャー企業がこのスペースを利用し、卒業されているとのことです。
オーナーは地域と都会を結ぶ活動に興味があるようで、週1、千葉県勝浦市でリモートワークしながらサーフィンする働き方にチャレンジしているようです。

●CONTENTZ

2番目にできたのが、2014年7月にオープンした「CONTENTZ」。
代表の宮脇淳さんは「2014年の正月にふと思い立って」とオープンの理由を語ります。

宮脇さんは編集者で、コンテンツメーカー、有限会社ノオトの代表を務めます。

「当時、高輪にオフィスビルを借りていました。1フロア13坪の2Fと3Fで、8人で使っている分には十分な広さでした」。しかし、オフィスをもっと広く、快適にしたいと考えました。ところが物件を探してみたものの、家賃が高い。「それで、広い物件を借りてコワーキングスペースを併設し、利用者が増えれば家賃くらいにはなるんじゃないか? と皮算用をしまして」と笑います。

「私は5年半ほどフリーライターをしており、その頃はマクドナルド目黒駅前店か洋菓子のWEST目黒店に入り浸って仕事をしていましたが、なかなか集中できる環境がなくて困りました。きっとどのライターさんも落ち着いて原稿を書ける、電源もWi-Fiも使える場所を探してだろうなと思ったんです」。

自社のオフィス拡張+ライター&編集者ニーズを見込んで、コワーキングスペースを作ることを決意。運よく五反田で手頃な物件を発見。広さは3倍、家賃は2.5倍。でも駅近なのでコワーキングスペースがあれば利用してくれるんじゃないかと考えたとのこと。

「特にライター向けを謳っているコワーキングスペースはなかったので、そこも追い風になるだろうと考えました。もちろん、五反田にはすでにVACANCYがあることはわかっていました。
そのため、利用者像を絞り、会員制にすれば競合しないだろうと考えたのです。基本的には今もそのスタンスは崩さず運営しています」とのこと。

特徴はと聞くと、「コワーキングスペースを作る前、10か所以上のコワーキングスペースを見学しました。どこもかなり席と席の間が狭いな〜という印象を受けました。

4人席を1人で使うのは快適ですが、2人が限界かな、と。
そこでまず集中席をつくり、ここはしっかりパーソナルスペースを確保。センターデスクも、お隣・対面としっかり距離を作ることで、落ち着いて仕事ができる距離感を意識しました。

あと、ライターさんは長時間座りっぱなしになりがちなので、椅子はしっかりしたいいものにしたくて、アーロンチェアとセイルチェアを選びました。

その一方、打ち合わせや食事ができるカフェスペースや休憩できる芝生席をつくることで、同じ空間内でスペースの役割を分けています。

また、とても窓が広く開放的な雰囲気があるので、壁を作らないようにしました。

良くも悪くも周囲を見渡せばだいたい丸見えなのですが、閉じこもりがちにならないような雰囲気を大事にしています」とこだわりが止まりません。

しかも、そのこだわりから2018年12月にリニューアルもしています。

「ミーティングできるスペースが欲しいというニーズもあったので、『コワーキングスペーススタジオ』と呼ばれるスペースを作り、会議室やインタビュールーム、喫茶店・居酒屋風スペース、電話専用スペースなどを用意しました。

ここは個別の打ち合わせや取材にも使っていただけます」とのこと。利用者の便利を追求し続けているのです。

※【五反田コワーキング事情】五反田でコワーキングスペースを活用するなら【後編】はこちら。



大橋博之
インタビューライター。インタビュー専門で執筆。専門はWEBメディア、未来、テクノロジー、ビジネス、カルチャーほか。

※本原稿のエッセイ版が、2019年10月発売予定の『街の手帖』31号にて掲載予定です。


PAGE TOP