青梅の民話専門書店「パングル・バーン」
コトノハ
東京・多摩川の上流域、青梅市藤橋。のどかな田園風景畑の中にたたずむパングル・バーンは、2025年4月にオープンした「民話の本屋」というキャッチフレーズの書店。世界各国の民話や神話がこのこじんまりとした店内に、ぎゅっと集められている。

未知なる物語に出会えるような、わくわく感をかきたてる「パングル・バーン」という店名は、アイルランドの修道士の詩に登場する猫の名前だそう。店の一角にもその本が飾られている。

店の前には破格の50円均一の古本コーナーがあり、店主の吉村さんが好きだという町田町蔵の詩集も。
店内に入ると、中央の天井から「平地人を戦慄せしめよ」という筆で書かれた文字が目に飛び込んできた。これは柳田國男の『遠野物語』の序文に登場する一節だ。この中央の一角には遠野物語に関連した本や冊子がずらりと並んでいる。

店内には椅子が2席あり、コーヒーやチャイ、りんごジュースのほか、シフォンケーキも味わうことができる。


7月6日には、東北で50年ものあいだ一軒一軒、民話を採集してきた小野和子さんの著書『あいたくて ききたくて 旅にでる』より2話を、お琴の演奏と共に朗読するイベント「七夕、物語へ訪う朗読会」が、近所の杣保葛神社内の会館で開催予定だ。
多摩川上流域の青梅にたたずむ民話を集める小さな書店。ぜひ訪ねてみてください。